無題

4年ぶりに開催するという花火大会があった日、わたしは久しぶりに号泣をし、両目を腫らした。ストレスを紛らわすためにドカ食いをしたり過眠をしたりするのはセルフネグレクトの一種だという。わたしが中学生の頃から繰り返す悪癖に、何処かの誰かが名前を付けていく。名前のない事象を愛していたいというのは我儘でしょうか。浅い眠りが断続的に続くから、見た夢と過去の思い出が混じって何が本当か分からなくなる。お気に入りの毛布が暴風雨で飛ばされた。子猫を叩きつけた。静寂に包まれるマンションで迷子になった。わたしとわたしの境界線が融けて全て分からなくなった。

 

6月某日

昔好きだった人におすすめの曲を聞かれて、SAGOSAIDの『Long Thinking』を勧める。わたしがなぜこの曲を気に入っているか、それはあなたを好きだったことを思い出すからだよ。

 

7月13日

人の合間を縫って目にしたわたしのスターは、射るような瞳で歌を歌っていた。「満足をしたいから痛みを引き受けていたい」と語るその強さが眩しかった。

 

7月22日

精神科に行く。次回の予約日を誤って先約がある日にしてしまったのに、その場で訂正出来なかった。友達とボルタリングをした。遅めのお昼にマレーシアのカレーを食べた。

 

7月31日

頭の思考回路をぶった切るイメージをして悪いことを考えないようにしているのに、振り切れない希死念慮、口をついて出る「死にたい」が溢れ出して電車の中で叫び出したくなる。『心が開いている時だけ、この世は美しい』と言うが心が開いている時の主観の感想なんてあてになるのか!と何でもかんでもケチをつけたくなるこの頃、ごめんねゲーテ