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一旦不安になってしまえば、それは拭えない大きな塊と化し、これでもかというくらいわたしに纏わりつく

意識しないと深い呼吸が出来なくなるくらい、甲高い耳鳴りが止まなくて涙が出てしまうくらい、わたしがわたしであるためにそれらと闘う夜、楽しい記憶も悲しい記憶に侵食されて、とてもひどい気持ちになってしまう

 

祈りは届かない

わたしとあの人の果てしない距離を考えれば当然のことだ、と言い聞かせて朝を待つ