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午後3時の影と歩く、蹴り飛ばしたくなる新宿の街、ありふれた笑い話に意識して出す優しい声、少しずつけれど確実に分離していく、ずっと埋められない空白、辛い出来事は過去になってからその凶悪性を増して襲いかかるものだと知る、花瓶の中で腐る花、曇天の朝とぬるい温度、つまらないことで腹を立ててつまらないことで泣く、本当を形にするのに躊躇う、耳を塞いでも聞こえる声、力尽くで抑えたドア、「ごめんなさい」より先につく呪いの言葉、どうにかなりそうの二歩手前で喜怒哀楽を表現する猿真似みたいな生活、